EC化率50%の世界はやってくるのか?その答えは物流改革にあると思う
10月にはファーストリテイリングが現状の5%から30~50%に拡大すると表明。一般的に商品単価の低い業態は比率を上げるのが難しいと言われているだけに、柳井社長の「3~5年で達成」という言葉が大きなニュースとなりました。(TheFLAGより引用)
ファーストリテイリングの戦略には、デジタルを通して消費者と生活に密着して体験出来る環境を整えることで実現可能に向かうのでしょうか。
恐らく表題の「EC化率50%」という視点を単一ブランド、または一企業とするとそれを成し遂げるブランドはいくつも出てくるのではと感じます。
すでにEC化率が30%を超えているブランドがあるのは事実です。
しかし市場全体で見ると難しいんじゃないかなと、、、あまりその世界をイメージ出来ないというのが事実としてあります。
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理由①在庫の問題も含めた物流面での課題
やはりまだ在庫の一元化がされないことによる機会損失の部分は全体で見ると非常に大きいのではと思います。
ZOZOのハイパーセールのようなものが実施されると、モールに積んでいる在庫なんかはあっという間になくなってしまうんだろうなとサイトを見ていて感じました。。。
またリアル店舗も含めた在庫の一元化も現実的かどうかは置いておいて、実現できるとEC・店舗ともにインパクトを与えるのは明確ですね。
配送面みると、消費者の多くはECであろうが店舗であろうが商品を買った時はすぐに商品を手元に持っておきたいと思うだろうし、おろしたての服を翌日には着たいというのが心理でしょう。
店舗だとそれは実現可能だけど、ECだとなかなかそうはいかない。こういったジレンマはECでの購買を選択しない1つの理由になってるのではないかなと感じます。
特に狭い日本だと、都心になればなるほど電車賃350円以内で店舗へ行けてしまいます。
海外では、
・近隣の商品を購入後30分以内に受け取りに行ける「Curbside」
・当日配送サービスを提供する「Deliv」
・即配と買い物代行サービスの「Postmates」
・デリバリーやテイクアウト未対応のレストランが参加する「Caviar」
といった食を中心として物流を改革するようなスタートアップが急成長しているというニュースを最近ではよく見かけます。
記憶に新しいものでは、Amazonが「Amazon Flex」というサービスを米国でローンチし、配送を個人で行うCtoCの事業を開始しました。
このような物流面での改革はEC化率50%という世界では必須になり、EC化率という点において加速する起爆剤になるのではと最近感じます。
そして、それを国として取り組む基盤が重要になってくるのでしょうね。
理由②評価について
EC化率という定義が、「ネットショップ売上÷ブランドor会社売上」だとすると、そうではなく「ネットショップ関与売上÷ブランドor会社売上」だとすると実現可能な世界ではないかと思います。
実際、店舗でもECでも消費者に利便性を感じてもらって、その結果どうなったのかを追う指標としては、このネットショップがどの程度売上に関与・貢献できたのかという点を見たほうが、目的に対する指標として正しいのではないかとも感じるためです。
こういったEC化率がなにを指すのかも改めて考える必要があるのではないか。
まとめ
EC化率50%の世界は市場としてもイメージ出来ないという結論です。
しかし、EC化率という定義の見方を変えることや、現オイシックスの奥谷さんが仰られている「ECとリアルの価値を50:50」にする、といった考えを業界全体としてスタンダードにする動きが重要ではないでしょうか。
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